震災・大不漁・コロナ 水産業界「三重苦」 党県議団に水産加工会社
日本共産党岩手県議団(3人)は5月29日、大船渡市で、新型コロナウイルス感染症による地域経済への影響を調査しました。地元の市議(滝田松男・山本和義両大船渡市議、藤倉泰治陸前高田市議)が同行しました。
水産加工会社・森下水産の森下幹生社長は、「3~5月の売り上げは20~30%減となっている。従業員には賃金を100%支払い、雇用調整助成金を4月末に申請したが、まだ支給されていない」と説明。「水産業界は震災、大不漁、新型コロナの三重苦に直面している」と訴えました。
ハローワーク大船渡の中村剛裕所長は「管内の4月有効求人倍率は8年ぶりに1.2倍を下回った」と指摘。雇用調整助成金の相談が161件寄せられており、「20人以下の小規模事業者については申請が大幅に簡素化されたので、早期支給をめざしている」と話しました。
大船渡商工会議所で懇談した新沼邦夫専務理事らは「3~4月はほとんどの業種に影響がでている」と強調。国の持続化給付金に関して「ネット申請できない事業者も多い。国の申請センターの設置が遅く、大船渡市には設置されない」と述べました。
地元の大きな事業者は100万円や200万円の補助金では全く足りず、二重ローンなどの対策強化が必要だと語りました。