政府交渉

5月29日、全国災対連と岩手、宮城、福島、熊本の復興県民会議等による政府交渉が行われ、日本共産党の斉藤信県議と千田美津子県議、陸前高田の藤倉泰治市議をはじめ岩手から16人が参加、全体では160人が参加しました。
政府交渉では、内閣府、復興庁、国土交通省、厚生労働省の担当者に対し、重点的な要望項目について回答をうけ、意見交換しました。

  内閣府に対しては、「被災者生活再建支援金の500万円への引き上げと半壊、一部損壊も対象にするよう」求めました。回答は、財政負担、他の制度とのバランス等で500万円への引き上げは簡単ではない。半壊まで対象を広げることについては、全国知事会からも提言されており、実態把握に努めているとのこと。斉藤県議は、岩手の取り組みでは、被災者生活再建支援金の300万円に県と市町村の100万円の補助、被災自治体の200~300万円の補助、合計で600~700万円の補助を行っているが、実際に住宅を再建・購入できたのは10419件で基礎支援金受給者の45%にとどまっていること。災害公営住宅は1戸当たり2000~2500万円かかっており、支援金を500万円に引き上げることが被災者にとっても国・自治体にとっても合理的だと指摘し再検討を求めました。

左から千田、斉藤両県議、藤倉陸前高田市議

復興庁に対しては、「被災者の生活と生業の再建、被災地の復興に対して最後まで国が責任を果たし、必要な予算と支援制度の確保」を要望しました。回答は、復興庁と同じ機能を持つ体制を確保する。被災自治体のマンパワーについて2000人の確保が求められており、必要な対策を講じる。事業者の復興支援では、陸前高田市の基盤整備の遅れもあり、グループ補助が継続できるよう内部で検討しているとのことでした。
斉藤県議は、岩手県社協の調査で、1万3千世帯の見守りの実態調査で64.7%、8千人が引き続き支援が必要となっているが、被災者支援総合交付金がどういう規模で、いつまで継続されるか不明なことから、生活支援相談員の確保と配置に見通しが立たないと指摘し、早急に継続事業の具体的な内容を示すよう求めました。復興庁の担当者は、本年中に示すと回答しました。
また、サケ・サンマ・スルメイカやワカメなどの養殖を含めて、震災前の4割程度にとどまる大不漁の中で、漁業・水産加工業が深刻な状況となっており、グループ補助の借金の返済の時期を迎えており、復興途上での新たな課題に柔軟な対応が求められていると質しました。担当者は、グループ補助の返済の問題では、国も返済猶予等の相談に乗っており、柔軟に対応すると回答がありました。

国会内集会であいさつする岩手の木戸口英司参院議員(野党統一)

国土交通省に対しては、「災害公営住宅の家賃軽減と収入超過者への家賃軽減」と「高台や災害公営住宅から中心部への被災地の交通対策の確保と支援」を要望しました。
仙台市の災害公営住宅の自治会長からは、「仙台市では家賃が3万5千円から14万3400円に上がった被災者も出ている」と深刻な実態が示されました。陸前高田の藤倉市議は、岩手県では収入超過者の場合も上限7万7千円に軽減されているが、それでも2~3倍になり入居者は大変だ。陸前高田市では、子育て世代等の収入超過者に対し、「みなし特定公共賃貸住宅」を設定し、現在40戸を募集、すでに入居者が22戸、新規の入居者が12戸とすべて入居し、収入に応じた家賃となっていることを紹介しました。

 厚生労働省に対しては、「被災者の医療費一部負担の免除継続」を要望しました。保健局の担当者は、福島原発の帰還困難地域は医療費が免除されているが、他の地域は各自治体の判断で免除した場合、国が10分の8補助していると回答。熊本地震では1年半で免除が打ち切られ、昨年の西日本豪雨では各自治体の判断が問われているが見通しがないと発言がありました。
斉藤県議は、岩手は市町村と協力し、今年も9年連続で医療費・介護保険利用料等の免除を続けている。被災者が病気になっても安心して病院にかかることができ、生きる希望になっていると紹介しました。岩手県保険医協会の畠山事務局長は、現在取り組んでいる被災者アンケートの状況について紹介。医療費負担が出た場合、今まで通り通院出来ないとの回答が3割を割っていると述べ、病院にかかれず孤立化し孤独死の要因にもなりかねないと医療費免除の必要性を強調しました。厚労省の担当者は、受診抑制につながる実態についてお聞きしたので、実態把握に努めたいと答えました。熊本からは、1年半で打ち切られ、26%の受診減となった。みなし仮設の被災者は病院に行けないとの声も寄せられているとの発言もありました。

国会内集会では、被災者生活再建支援制度の抜本的拡充を求める請願署名8万3550人分を国会議員に提出しました。集会には、日本共産党、国民民主党の国会議員が出席。日本共産党からは田村貴昭衆院議員、岩渕友、紙智子、武田良介、仁比聡平、山添拓の各参院議員が出席、国民民主党からは岩手の木戸口英司参院議員が出席し、あいさつしました。