少人数学級の速やかな実現を 国への意見書 23市町村と県議会

少人数学級実現を県議会に請願

岩手県では23日までに県議会と23市町村議会が、コロナ禍で少人数学級の速やかな実現を求める意見書を可決しました。運動に携わってきた関係者らは小学校全学年に35人以下学級を導入する国の決定(17日)を歓迎しつつ、30人以下学級の早期実現に向けて奮闘しています。

国が小学1年生のみの35人以下学級実施にとどまっているのに対し、岩手県は達増拓也知事のもとで「少人数指導」加配教員を活用した独自の35人以下学級を小中学校の全学年で行っています。

これは、「30人学級を実現する岩手の会」が2003~06年に集めた18万人余の県民署名の力によるものでした。

現在、少子化の進行で県内では実質30人以下の学級が増加していますが、半数以上の子どもたちは30~35人学級です。どの子どもも教員から丁寧な指導を受けるには、どこに住んでいても30人以下学級で学べる環境が不可欠です。

盛岡市で小学3年生と5歳の娘を育てる母親(38)は「宿題の点検を学校で子ども同士がやっていると知って、驚いた。先生たちが忙しすぎて、気の毒に思ってしまう。国の責任で教員を増やしてほしい」と語ります。

新型コロナの感染防止と子どもたちへのケアで少人数学級を要求する機運が全国的に高まるなか、「30人学級を実現する岩手の会」は8月末、名称を「少人数学級を実現する岩手の会」に変更。県市町村議会への請願提出を確認しました。

県議会には10月6日、「岩手の会」代表の田代高章・岩手大学教授らが赴いて請願。「少人数学級の実現は党派を超えた県民的な願いとなっている」と強調し、関根敏伸議長に採択を求めました。

その結果、9月定例会で県議会は公明党を除いた賛成多数で請願を採択し、意見書も可決。他に市町村議会が意見書を可決しました(北上市議会は7月、岩教組の請願の採択を受けて意見書を提出)。12月定例会ではさらに7市町村議会が意見書を可決して、全33市町村議会の約7割に当たる市町村議会に達しました。

各議会では、野党共闘に参加する議員や保守系議員も請願の紹介議員に名を連ね、日本共産党の議員は請願採択や意見書可決に力を尽くしました。

遠野市議会は教育民生常任委員会で請願を不採択(賛成1、反対5)にしましたが、本会議で劇的な逆転採決(賛成9、反対8)。本会議で請願の賛成討論に立った共産党の佐々木僚平議員は「少人数学級は、教員が子どもにきめ細やかな指導をする上で大切だ」と訴え、他の議員に賛同を働きかけました。

県内の全小中学校で30人以下学級を実施した場合、どのくらいの教員増が必要なのか―。県議会12月定例会で県教委側は「614学級増、810人の教員増となる」ことを明らかにしました。

「岩手の会」の菅野宗二事務局長は「意見書可決の動きに確かな手応えを感じる。国の教員増による30人以下学級の早期実現をめざし、今後も取り組みを強めたい」と話しています。

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