県は看護師に謝罪を 超勤手当未払い 斉藤県議が追及
岩手県議会決算特別委員会で20日、日本共産党の斉藤信議員は県立遠野病院における超過勤務手当の未払い問題を取り上げました。
同病院は、釜石労働基準監督署の指導で、2019年4月以降の超過勤務時間の実態を調査。同署から5月末までに超過勤務手当を追給(後から不足分を支給)するよう是正勧告を受けました。その額は2430万円、約9310時間分に及びます。
斉藤氏は、看護師88人中87人が未払いで、439時間の未払や300時間以上の未払い(2人)もあったと指摘。18年4月に総看護師長が赴任して以降、超過勤務時間が激減したと告発しました。
県医療局によるヒアリングでも、看護師から「超過勤務を申告しないよう圧力をかけられた」との切実な声が寄せらたと語り、未払いの原因と責任を追及しました。
熊谷泰樹医療局長は「特定の職員が超過勤務を認めないといった事実は確認できなかった」と答弁しました。
斉藤氏は、未払いの責任が明らかな総看護師長が「訓告処分」にとどまったと批判。多額の未払いが生じたことについて医療局は謝罪したかと問いましたが、熊谷局長は「労基署からの指摘を踏まえ追給した」と述べるにとどまりました。