岩手県知事選 たっそ氏が当選 「オール岩手」の力 「県民に寄り添う県政」共感
現職と新人の一騎打ちとなった岩手県知事選が3日投・開票され、「オール岩手」で5選をめざした達増(たっそ)拓也氏(59)=無所属=が、自民党丸抱えの千葉絢子氏(45)=同=を破りました。
県民は、幸福追求権の保障を原点に復興、子育て支援、物価高騰対策で全国にも誇れる実績をあげた達増県政を選択し、国の悪政の持ち込みを許す自民党県政復活を退けました。
第2子からの保育料無償化や飼料高騰の補助などの達増氏の実績や、20の県立病院体制を維持する政策に、県民から大きな共感の声が寄せられました。
政治のあり方も大きな争点になりました。千葉陣営は国との太いパイプを強調し、候補者が財源確保には国に忖度(そんたく)しないといけないと主張。県民に寄り添い、国にきちんとものを言い、提言してきた達増氏との違いが浮き彫りになり、国の悪政を流し込むパイプではなく「県民の方を向いて政治行政を進める」(達増氏)県政に期待が広がりました。
野党共闘を攻撃し、達増県政転覆に執念を燃やす自民党は、昨年末に千葉氏を擁立。大規模な宣伝戦で先行しましたが、選挙戦のなかで達増県政の実績が浸透する一方、千葉氏への期待感は急速に失速しました。
政党では、達増氏を日本共産党岩手県委員会、立憲民主党県連、社民党県連合が支持し、国民民主党県連が支援。千葉氏を自民党県連、いわて県民クラブが全面支援し、公明党県本部が支持しました。共産党は「達増氏勝利で岸田政権に審判を下し、岩手の野党共闘の再構築を」と最後まで力を尽くしました。